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琉球新報コラム「八重山星巡り」

琉球新報コラム 落ち穂(2016年4月20日)
第8回「八重山星巡り」
 
いつも石垣島で星空浴を楽しんでいるが、たまには八重山各離島の星空も浴びてみたい。そう思い立って、一眼レフ片手に離島星巡りをしたのが昨年9月〜10月。この時期はまだ夏の天の川もバッチリ見ることができる。
それまでに石垣島以外の離島で星空を見たことがあるのは、西表島、竹富島、小浜島。それぞれの島の雰囲気によって違う印象を与えてくれる素晴らしい星空を体験した。だからこの時は、まだ見たことのない島の星空を巡ってみたかった。きっとまたそこにしかない個性溢れる星空に会えると思ったからだ。あとは月齢と天候とにらめっこして各島1泊勝負で行くことに。
まずは、鳩間島。初めて足を踏み入れたその島はちょっと寂しいところ。日が暮れてから、民謡「鳩間節」で知られる鳩間中森の灯台を目指す。灯りが全く無い真っ暗な茂みの中を一人で入って行くのはかなり怖かったが、出迎えてくれたのは瑠璃の星空に輝く天の川と灯台だった。気づけばそこに何時間もいた。
次に向かったのは、与那国島。ここはやはり、日本「最西端之地」の碑が立つ西崎へ。この日も見事に晴れてくれて、日本最西端に架かる天の川に出会うことができた。しかし、ここでアクシデント。碑の周りはでこぼこの段差や起伏があり、真っ暗闇の中、足を滑らせて転び怪我をしてしまった。暗闇での星空観察はくれぐれもご注意を。
次の舞台は、黒島。ここでは牛と一緒に天の川を撮った。この日は抜群の晴天に恵まれ、しかも真っ平らな島。これまでに体験したことのないフルフラット360度パノラマビューの星空に包まれた。まさに、宇宙に浮かぶ地球という球体の上に自分が立っているという実感を味わうことができた。
そして残すは、波照間島。日本最南端の極上の星空がそこにあった。ハテルマブルーの海で有名なこの島の夜は、ハテルマダークとも言うべき漆黒の夜空に無数の星の光が埋め尽くす。星空観測タワーから、天の川の光が海面を照らす光景を初めて見た。
八重山諸島は全ての島で美しい星空を見ることができる。
 
星空ツーリズム社代表
上野 貴弘
 
鳩間中森の灯台と星空 <鳩間島>
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日本最西端の碑と星空 <与那国島>
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牛と星空 <黒島>
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フルフラット360度ビューの星空 <黒島>
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星空観測タワーと星空 <波照間島>
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石垣の星空守れ 国内初の「星空保護区」目指す – 琉球朝日放送

本日14日(木)18:30〜O.A.の琉球朝日放送「ニュースQプラス」内にて、石垣島の国内初「星空保護区」認定に向けた取り組みが特集されました。
 
ニュース映像はこちらでご覧になれます。
琉球朝日放送 報道制作部 – 石垣の星空守れ 国内初の「星空保護区」目指す
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石垣・八重山の国内初の「星空保護区」認定を目指してより一層取り組んでいきますので、みなさまのご理解ご協力をいただきますよう今後ともよろしくお願いいたします。
 
 
 
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琉球新報コラム「星空保護区」

琉球新報コラム 落ち穂(2016年4月7日)
第7回「星空保護区」
 
世界中の暗い夜空の保護・保存を目指して活動している世界最大のNPO団体「国際ダークスカイ協会」が、非常に優れた星空環境を有する地域を「星空保護区」として認定している。星空の世界遺産のような位置づけだ。
中でも有名なのが、ニュージーランドのテカポという人口300人程の小さな町。これまで2度訪れたことがあるが、その美しい星空に感動したのはもちろんのこと、それ以上に感銘を受けたのが星空を守る町の姿勢だった。町の街灯にはすべて傘が取り付けられ、光量も適度に抑えられている。町が一体となって暗い夜空を守っているこの町に、世界中から大勢の人たちが美しい星空を求めてやってくる。
なぜ星空がそれ程までに貴重なものとなったのか、それは世界の多くの都市で人工の光が溢れ、暗い夜空が失われたから。それもここ百数十年の急速な科学の進化と経済の発展によって、またたく間に夜が夜でなくなってしまった。
街の明るさは文明の繁栄を象徴していると言える。しかし、無造作に、無頓着に光が増え過ぎてしまった。過剰な照明が「光害」という問題を引き起こしているが、この問題に気づいている人は多くない。これは、一昔前の公害問題によく似ている。20世紀の産業発展の時代、当時は街からわき上がる煙がその街の繁栄を象徴すると言われた。しかし、無造作に増えてしまった煙や工業廃棄物が後に社会問題となったことは周知の事実だ。今ではクリーンな街づくりが当たり前である。
今後、光害という視点を持ったクリーンな夜空を保護する街づくりが最先端になるはずだ。「星空保護区」は単に星空が綺麗な地域を認定しているのではない。街の工夫や努力によって夜空が保護され、人の暮らしと星空が共存している地域を認定している。
国内初の「星空保護区」の認定候補地が石垣島だ。美しい星空、豊かな自然、固有の生態系を有しながら、5万人近い人々が暮らす石垣島こそが、光害のない新しい時代の都市デザインのモデルケースに相応しく、それが実現できれば「星空保護区」として時代をリードする街となり得る。
 
星空ツーリズム社代表
上野 貴弘
 
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琉球新報コラム「地球と空の渚」

琉球新報コラム 落ち穂(2016年3月24日)
第6回「地球と空の渚」
 
星空は見上げるもの、と当たり前のように思っていたが、八重山諸島に来て、真横にも星が見える、星と目が合う、という体験をし、新たな星空の楽しみ方見つけた。
周りに街灯が無い、少し小高い所へ行くと、360度地平線が広がる全天パノラマビューの星空を見ることができる。その地平線と空の境目で繰り広げられる星々のドラマに四季を通じて魅了された。
春、日本本土では見ることのできない南十字星が、南の水平線上にのぼる季節。南半球では十字架が逆さまに見えるが、八重山では海の上で綺麗に正立する。その姿はとても神々しく感動的な光景だ。
春から夏に移り変わる頃、南十字星が西に傾き、地平線にその姿を隠そうとすると、東の低い空から夏の天の川がのぼってくる。南十字星と天の川を両方同時に見ることができるこの時期は、八重山ならではのプレミアムナイトだ。
夏、島の観光客の賑わいの最盛期には、夜空も最高潮に賑わう。南の水平線から立ちのぼり、頭上を超えて、北の地平線までアーチを描く天の川は、180度大きく首を振って見ることになる。実際、天の川は地球の裏側までぐるりと回り込んでいる銀河の姿であって、地球はその中にある。天の川は決して遠くの宇宙を見ているのではなく、私たちの住んでいる場所を見ているということをこの景色から実感することができる。
秋、あの沈まぬ星で有名な北斗七星がここ八重山では沈んでしまう。日本の中でもかなり南にいることの証拠だ。東の地平線からは八重山の星文化を象徴するスバルがのぼってくるのもこの季節だ。毎年、シーズン初観測できた日はなんだかとても嬉しくなるのは、八重山だからこそ。
冬、一等星が最も多く輝く季節、その代表格とも言える星座がオリオン座だ。東京でも簡単に見つけることができるが、八重山では地平線からその大きな姿を徐々に現す、「オリオン座の出」を楽しむことができる。
このように、海に囲まれた星空の美しい島だからこそ、真横の目線にある地球と空の渚で、季節毎の星空の変化を楽しむことができる。
 
星空ツーリズム社代表
上野 貴弘
 
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