琉球新報コラム「2033年問題」

2016.03.11 /  2020.02.04

琉球新報コラム 落ち穂(2016年3月10日)
第5回「2033年問題」
 
美しい星空を求めて石垣島に移住したのが約2年半前。月明かりのない晴れた日の満天の星空は、何度見ても度肝を抜かれる驚きの光景だった。
実はもうひとつ、石垣島に来てから驚いたことがある。月の明るさだ。街明かりのほとんどない暗い夜空のもとで見る月が、こんなにも明るいことを今まで知らなかった。満月には本が読める程である。なるほど、昔の人はこの月の明るさがどれ程大切であったかを実感した。そして月は時を計る暦として生活に欠かせない存在でもあった。
この旧暦が破綻する、2033年問題というのをご存知だろうか。日本には、旧暦に基づく祭りや習慣が残っており、沖縄でも旧暦行事が数多くある。その基準となる旧暦が定まらないという状況になると、日本古来の文化・習慣に影響が出てきてしまうのである。
旧暦は、月の満ち欠けを基準にしつつ、一年の季節のズレを補正する太陰太陽暦である。新月から次の新月までの約29.5日を1ヶ月とし、これを12ヶ月にすると354日。太陽暦の1年365日とは約10日のズレが生じてしまう。そこで、19年に7回「閏月」を入れて13ヶ月の年をつくり調整する。つまり、月の満ち欠け周期と地球が太陽の周りを回る公転周期の辻褄合わせを行うのであるが、この辻褄合わせがうまくいかなくなるのが2033年である。
この修正案はいくつか出ているようだが、一番の問題は、どの修正案にするか決められないという点である。何故なら、旧暦は既に廃止され習慣として残っているだけなので、国が法の下で定めるものではない。じゃあ誰が決めるんだ?という話なる。例えば、誰か専門の偉い学者さんがこの問題を解決するために改暦したとしても、何の法的拘束力がないので、みんながそれに従うかどうかは自由であるし、好みはそれぞれ。
このままだと中秋の名月がいつなのかわからなくなってしまう。それだけではない。日本のあらゆる伝統行事や祭りの日が決められなくなる、日本の文化継承に関わる大きな問題なのである。
 
星空ツーリズム社代表 上野 貴弘
 
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