肉眼で見える最も遠い星

2016.09.01 /  2020.02.04

石垣島で満天に広がる無数の星々を眺めていると、一体いくつの星が見えているのだろうと思います。
 
肉眼で見える星は6等星まで。これは、古代ギリシアの天文学者ヒッパルコスが定めたもので、最も明るい星たちを1等星とし、肉眼でぎりぎり見える最も暗い星たちを6等星として、その間を6段階に分けました。1段階で明るさの差は約2.5倍、1等星は6等星の約100倍の明るさとなります。
 
1等星から6等星までの星の数は全天で8600個。一度に見える星の数は、地平線より上半分の約4300個となる計算となります。実際には地形や建物、雲の状況によって見える星の数はもっと減ります。
 
そこで一つの疑問が湧きました。この肉眼で見える星(恒星)の中で、最も遠い星はどれなのか?
 
インターネットで調べると、肉眼で見える最も遠い“天体”(さんかく座銀河ともアンドロメダ銀河とも言われる)は出てくるのですが、“恒星”という括りでは結局わかりませんでした。その後図書館で宇宙や星関連の本を漁り、ようやくその答えをNewton別冊「宇宙について知りたい68項目」で見つけることができました!国立天文台の渡部潤一副台長によると、地球から1万6000光年離れた6等星の「カシオペヤ座V762」が肉眼で見える最も遠い星ではないか、と記述があったのです。
 
この「カシオペヤ座V762」が夜空のどこに位置しているのか。国立天文台に問い合せて2000年分点の座標の値を聞き、星図と星空ファーム久宇良で撮影した写真を整合して、その星を特定することができました!
 
それがこの星です☆(クリックで写真拡大)
IMG_5459-4
 
矢印の先にある小さな光の点。これが6等星の変光星「カシオペヤ座V762」です。肉眼で見える最も遠い、1万6000光年離れた恒星です。
 
この星、私の視力では見えませんでした・・・
 
 
 
星空ツーリズム社オフィシャルツアー
石垣島の星空浴ツアー
 
Facebookページ
星空ツーリズム石垣島

お知らせ一覧へ

年月別

カテゴリ別

星空ツアー

世界屈指の星空を体験する

ツアー一覧へ

星空情報

石垣島・八重山諸島の星空の見頃

南十字星はいつ見られるの?
天の川のベストシーズンは?
石垣島・八重山諸島における星の見え方や
各季節の見どころ、天気や月齢など星空を見る上で
大切な基本知識を事前に押さえましょう。

詳しく見る

月別の星空情報 in 八重山

月別の星空情報 in 八重山一覧へ